読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Nanpa is Suicide

誰でも読めるが、誰にも読めないブログ。

非リアを連れ出し、そしてクラナン童貞卒業。

ナンパ

昨日、人生で初めてクラブナンパをしてきました。

そのことについて、書きたいと思います。

 

昨日の昼ごろに、twitterロゼさん(@r0ze_black)(「本気の恋愛について本気で考える」というブログもされています)から、クラブナンパのお誘いをいただいていた。

それは、とても有難いお誘いだった。僕は以前からクラブに行ってみたいと思っていたが、一人だと怖すぎて行けなかった。「怖い」というのは、リア充たちの中で、自分だけが一人ぼっちになっている…そんな学校でさんざん味わってきた、あのイヤな気分…そのくせ、なんとか自分が寂しくないように変な虚勢を張る、無意味な疲労感…など、様々な過去のイヤな気分が思い出されて、とても怖くて心配で行けませんでした。あんな思いは二度としたくない。そう思っていた。そんな中で、ロゼさんに誘っていただいて、やっと僕はクラブに行くことができた。

 

22時に渋谷に到着した。

ロゼさんとの約束は、23時に集まって渋谷のクラブ「キャメロット」に行くことになっていた。僕は、行く前に、asapenさんのクラナンノックの記事と、御子柴清麿さんのブログを読んでいた。asapenさんのクラナンノックの記事では、asapenさんとケチャさんがコンビを組んで、7日間連続でクラナンに挑戦するというものでした。読んだ感想としては、なんで自分からこんな過酷なことするんだと、不思議で仕方がなかった。二人でクラナンを攻略するために、念密な計画のもとに、強い意志を持って、クラナンに挑まれている。そんな内容だった。これがいわゆる「根性」と呼ばれるものかもしれないと思った。自分の力で自分の欠落を埋めること、それを成し遂げるための根性、僕にそれがあるのか。

御子柴清麿さんのブログでは、詳細なクラナンマニュアルがあったので、それを参考にさせていただいた。実践的な内容で役に立ちそうだった。また、キャメロットについて書かれた記事も読ませていただいた。それによると、キャメロットは、大学生のクラブデビューでよく使われるらしい。つまり、大学でずっと僕が劣等感を感じ続けていた、あいつらがいる。そう思った。僕は彼らに相手にされるだろうか、不安になった。

 

お二人のブログを読みながら、僕はツタヤ前でロゼさんを待っていた。途中、twitter経由で、hiromaさんとだいわりょうさんから、ご連絡をいただいた。お二人とお話しさせていただいた。お二人とも、とても感じのいい方でした。

僕は今まで、他のナンパ師の方と会うことを避けていた。なぜなら、会うこと自体には別になんの得もないし、ナンパなんて本来一人でやるものだと思っていたからだ。だけど、やっぱり他人と会って、一緒に何かをするということは、一人だけでは得られない学びをもたらすことがある。最近はそう思うようになっていた。多分、今は、他人と関わり合う時期なんだろうと思っている。

 

23時を少し過ぎた頃に、ロゼさんとロゼさんのお友達が来た。

僕たちは、お互い少し話した後に、少し路上ナンパをすることにした。その途中、twitterをされているナンパ師のオズさんと、yoshitakaさんにお会いした。オズさんは、普通にイケメンでした。いかにもモテそうな、気さくな方でした。

yoshitakaさんも、今夜のクラナンに参加することになっていた。彼は僕と同じクラナン初心者だそうだ。僕はyoshitakaさんには以前から興味があったので、少しどんな方なのかを、失礼ながら観察させていただいた。彼は目をキョロキョロさせていて、足を棒のようにピンと伸ばして緊張させていた。渋谷の路上に植えられているかのようだった。彼は僕やロゼさんのことを、怖がっているのかもしれないと思った。もしかしたら渋谷そのものも、既に怖いのかもしれないと思った。僕は、彼自身の中に、僕自身を見た。彼は、地蔵になっていた。なので、僕は今日は路上ナンパはしないつもりであったが、がんばって路上でもナンパすることにした。

 

終電は既になくなっていた。僕はセンター街でナンパをしてみることにした。

2、3人に声かけしていたら、終電は既になくなったにも関わらず、駅のほうではなく、センター街に一人で向かう女の子がいた。「こいつだ!」と思い捕まえにいく。

そして、話てみる。

彼女は、女子大生で親と喧嘩して家を飛び出してきたという。それで、友達の家に泊めてもらおうとしたが、友達はライブに出かけていて、それまで渋谷で待っていなければいけないのだと。これは、ナンパの恰好の獲物だ。そう思った。それで、僕は、「じゃあ、友達から連絡が来るまで俺と飲もうや」と連れ出し打診。すると「お酒はいや」とグダる。しかし、彼女には、行く当てがない。それはわかっていた。だから、必ず連れ出せる。言い換えれば、誰でも連れ出せる女の子だ。僕は、今日はロゼさんとクラナンもしたかったので、飲みでなはなく、スタバでコーヒーを飲みことを提案した。段階を下げてみる。すると、彼女は、OKした。

彼女とスタバに入った。そこで、2時間ほど話した。

彼女は、S女子大の1年生で、地方出身らしい。彼女の大学進学をきっかけに、家族と一緒に、東京に引っ越して来たという。まずは共通の話題から攻める。それから、ラポールを築くために、ルーティンをしかけていく。

「彼氏何人ぐらいいるの?」

asapenさんのブログにあったルーティンを使ってみた。彼女は笑った。そして、「彼氏、一人もできたことないんです」と言った。このルーティンは、使えるらしい。でも、僕は、多分彼女は彼氏はいないだろうなと思っていた。なぜなら、彼女はブスとまではいかないが、容姿があまりよくない。雰囲気も、リア充ぽっくない。地味で陰気な、悩んでいる人の雰囲気が出ていた。

「大学で、友達いないんです」

彼女は急に、ポツリとそう言った。僕は「ぼっちってこと?」と聞くと、彼女はこう言った。

「ううん。そうじゃないけど。でも、なんか仲良くなりきれないというか…女子大ってこんなにチャラかったんだと思って。初めに仲良くなるのに失敗してしまって…初めにテニスサークルに行ったんだけど、チャラ過ぎて。金髪の女子とかたくさんいてさ。本当は、あたし音楽やりたかったんだけど、でも、大学が小さすぎて、いいサークルがないの。あと、留学もしたいんだけど、英語ができなくて。周りももっと英語できないと思っていたんだけど、意外に高校で留学経験とかあってさ…」

など、生活の不満を僕に少しずつ語りかけてきた。彼女の語るところの、彼女のリアルとは、多分こうだ。つまり、大学の勉強も人間関係も家族関係も、全部うまくかない。夏休み、世間の同じ女子大生は遊びまくってキラキラしていると言うのに、自分は若い女性であるにも関わらず、家にずっちいる、誰からも相手にされない。誰からもバカにされる。だから、堪らず渋谷へ飛び出した。僕にはそう見えた。なぜなら、僕も同じような生活を何年も繰り返してきたからだ。

また、彼女は、バイトの面接も連続で落とされていると言う。確かに、彼女の話の聞き方はおかしかった。聞いているのか、聞いていないのか、話ている人が不安なってしまう、そんな聞き方だった。声の出し方も、鼻から抜けていく、間の抜けた声。声に力がない。それは、彼女の自信のなさの現れだと思った。彼女は、いつも自分は目の前のことと、別のことを考えてしまうという。僕と同じだなと思った。人生がうまくいっていない人は、身体動作まで似てしまうのかと思い、恐ろしいことだなと思った。

そこで、僕は、彼女にこんな提案をした。

「ねえ、明日バイトの面接あるでしょ?ならさ、今から面接の練習しようよ。俺が面接官やるからさ」

僕は彼女と面接の練習をした。

僕は「もっと『はい』の語尾を落として言った方がいいよ。もう一度やってみ」などと彼女にアドバイスしていた。

くだらない遊びだが、彼女は笑っていた。僕も笑っていた。楽しかった。

そのあと、アポの約束をして、彼女と別れた。僕はクラブに向かった。

 

キャメロットの入り口に着いた。

人が並んでいる。女性は、みんな薄着でチャラチャラしている。男性も、アクセや金髪やグラサンでチャラチャラしている。

チャラチャラしている。この行列を見てふと妄想が沸き起こった。それは、さっきの彼女をここに連れてきたらどうなっただろうかと、なんだかそんなことを妄想してしまった。もしかしたら、彼女とこの世界に入ったら、僕は彼女とセックスできたかもしれないとか、そんな妄想を抱いた。それがもし現実になったら、彼女を窒息させているS女子大も家族も、僕のこのクヨクヨした悩みも、全部ぶっ飛ばせるかもしれない。そう思った。

ロゼさんたちは、先に入っていたので、僕は一人で並んだ。

このきらびやかな集団に自分がまぎれること。他人の視線が気になった。僕も彼らに合わせるために、彼らと同じ格好をしているはずなのに、なんだが居心地が悪い。自分は、彼らに笑われているのではないか。「非リアのくせに」と。そんな被害妄想と戦いながら、ビクビクしながら、入り口でお金を払い、生まれて初めてクラブに入った。

真っ赤に塗装された、細い通路を抜けると、音楽がガンガン鳴り響く部屋に入った。音楽が大音量で、僕の内臓にまで響いた。部屋の中では男女が狭い場所で入り乱れていて、酒を飲みながら、踊っていた。いや、僕には踊っているというよりも、ただ笑いながら身体をクネクネさせているようにしか見なかった。不気味な光景であった。しかし、その不気味さが、逆に僕を安心させた。リア充は、昼の大学では恰好つけているだけで、夜はリア充も「キモい」ことしてるじゃん。そう思うと、なんだか安心した。

 

そして、ロゼさんと無事再会した。

ロゼさんにクラブについて、いろいろ親切に教えていただいた。ロゼさんはいつも他人に対して親切な方だ。それは、きっと彼の頭のよさがなせることなんだと思った。僕にないものを、彼はたくさん持っている。今日は彼からたくさんのことを学ぼうと思った。

ロゼさんたちと一緒にいられたおかげで、僕は心配していたリア充への劣等感をあまり感じずに済んだ。しかし、仲間とはぐれてしまい、少しの時間でも一人になってしまうと、強烈な不安と寂しさに襲われた。クラブに一人でくることは、やめたほうがいいと思った。一人であの空間にいて、しかもナンパという他者を求める行為をするなんて、ちょっと狂気がないとまず無理だろうなと思った。

ナンパの仕方については、ロゼさんに「適当に声かければいいよ」と言われた。

確かに、彼のアドバイスは適切であった。周りを観察してみると、みんな適当に声をかけていた。しかし、これが逆に僕を困難をもたらした。僕には彼らの声かけは適当すぎて、真似ができなかったからである。

適当な声かけ。いや、彼らのしていることは、「声かけ」と呼べるのか?

すれ違う、近くにいる女性の腕を掴む。クネクネ運動をしながら、女性に近づいていく。それでいきなり身体を触りにいく。そんなことをしていた。それを見て僕は、彼らの長所がわかった。つまり、考えるよりも先に身体が動くこと。言葉よりも身体という作法。クラブでは、それが許されており、彼らはそれに適応している。

僕は自分のストリートナンパを振り返ってみた。考えてみると、僕はまだやはり、言葉に捉われていたなと思った。ストリートでは、言葉も大切だ。警戒している女性に対して、何をどのように言うのかは、重要なことだ。クラブでは、ある種相手に対して、もっと素直に欲望をぶつけていく必要があるのかもしれない。それは、ある意味相手をあまり見ていくてもよいということなのかもしれない。実際、相手の女性もあまり、声をかけてくる男性をストリートよりもあまり見ていない気がした。

 

僕も彼らの真似をして、適当に声をかけようした。それで地蔵になった。

多分ここで「適当に」声をかけられることが、リア充の証なんだと思った。声をかけようとするが、できない。こんな声かけで、本当に話をしてもらえるのか。心配で心にブレーキがかかってしまう。僕は呼吸した。ゆっくりと深く呼吸した。そして、周りを冷静に見てみた。

たいてい女の子は二人組か三人組だ。フロアの後ろのほうで、二人組の女の子に、一人の男が話かけている。男は、二人のうち、きれいな女の子のほうばかりに、話かけている。それを見て、片方の女の子は、明らかに不機嫌な顔している。それから、男が、不機嫌になった方に話を振る。すると、その女の子は、急にとてもニコニコして、ホクホクした顔になった。この男が、わざとそういうことをしているかどうかは、よくわからなかった。けど、わかったことは、クラブではそういう風な普通で許されない失礼な振る舞いも許されているんだいうこと。

さらに、フロアの奥のほうに目をやると、ストールを巻いた高身長の若い男がいた。顔はジャニ顔で、だいぶ外見はかっこいい。しかし、彼は一人でいた。また、僕は、彼をさっき別のフロアでも見かけていた。その時も、彼は一人だった。フロアをずっと一人で移動しているようだった。彼に近づいてみた。顔は、引きつっていて、無理して笑っていた。クネクネ運動は、上半身だけで、下半身は動いていない。彼はここに何をしに来たんだろう。ナンパをしに来たが、クラブのリア充的な雰囲気に圧倒されてしまって、心細くなってしまったのだろうか。

彼を見て、僕はなんだか勇気づけられた。自分よりはるかにかっこいい人間が、地蔵になっている。せっかく来たんだし、俺もやってやろうと決意した。

 

フロアの後ろで、二人で酒を飲みながら、突っ立ている二人組がいた。

多分もう3時くらいにはなっていたと思う。もうここでやるしかないと思い、声をかけた。

「ねえ、何飲んでるん?」

片方に声をかけてみた。黒髪のおとなしめの女の子だった。彼女は、僕の方に顔を向けて、答えた。

「ワインクーラー」

と答えた。そうしたら、僕は緊張して変なことを言った。

「何それ?涼しそうやね?」

と答えた。すると彼女は、僕から顔を背けた。失敗したなと思った。やはり僕は、女性のことがまだまだ怖いんだろうなと思った。

彼女から逃げるように立ち去ると、彼女は別の男と仲良く話していた。ああ、そういう場所なのかと納得した。不思議とあまり悔しくはなかった。僕は低スペックな男。それは既にわかっていたことだから。

それから、通路で、赤い水玉のワンピースを着た、目が大きくて金髪の女の子がいた。風俗嬢っぽいだらしない雰囲気があった。彼女は一人寂しそうに通路の隅に突っ立ていった。僕は、少し逡巡してから、声をかけた。多分路上でなら、僕には無理だなと判断して、声をかけない女の子だ。僕は、

「どうしたん?こんなところで何してんの?」

ガンシカされた。僕の顔を見ようともしない。

そのあと、彼女に、歌舞伎町にいるようなお兄系の恰好した男が声をかけていた。

彼女はおそるおそる彼と話していた。僕は、多分この部屋の中で、男性として市場価値が低いんだろうなと思った。レイさんいう「スぺグダ」だ。どうやらクラブでは、「スぺグダ」が目に見えてわかってしまうらしい。

ならば、同じ市場価値の低い女の子に行こうと思った。

 

4時ごろになり、相手を見つけている人と、売れ残っている人が、だんだんとはっきりと分かれてきた。僕は自分と同じ「売れ残り」を探した。すると、ケバイ化粧と服装をしている、20代後半ぐらいの女性が一人でいた。二人で来ているようだが、片方は隣で男とイチャついている。僕は、彼女から少し離れて、彼女の状態変化を観察させてもらうことにした。

「隣で友達はかっこいい男とイチャついてキスしているのに、自分には相手がいない。せっかくの週末、こんなにオシャレして来たのに、どうしてあたしだけ…」

僕は彼女の内面をこう想像した。そして、彼女のイライラが頂点に達した時に、声をかけようと思った。そして、彼女が片方の足をカタカタと鳴らし始めた。フロアの床を踏み鳴らしている。「ここだ!」と思い、彼女に声をかけた。

「足、疲れているんちゃう?」

すると、彼女が僕の顔を見た。彼女の目には、怒りがあった。燃えるような怒りの視線を僕に浴びせてきた。僕は怖くなり逃げてしまった。

どうやら僕は彼女を怒らせてしまったようだ。友達がゲットした男よりも、僕がかっこよければ、よかったのかな。なんだかおもしろかった。

4時過ぎになって、だんだんと人が帰って行った。男も女もみんなスマホをじっと見ている。連れ出し打診をしてるのだろうか。それを見て、僕はクラブから出て行った。

 

初のクラナンは、成果なしでした。でも、クラナンは、リア充になるよい練習には、なるかもしれないなと思いました。

 

 

最後に、今回合流していただいた方々、ありがとうございました。特に、ロゼさんは、僕のクラナンデビューを親切にサポートしていただいて、感謝しています。本当にありがとうございました。